- 渡邊 優
- 2019年12月16日
- 読了時間: 2分
「世界から戦争がなくならない本当の理由」
著 池上彰を読みました。
第一次大戦から第二次大戦、湾岸戦争、ボスニア紛争、内戦、テロを、現代史から見たフラットな見解で解説される内容は、非常に考えさせられるものばかりであり、相手国から見た戦争という新たな視点を与えてくれる内容でした。
特に考えさせられるのは、太平洋戦争以降の戦争において、常に戦争をリードしてきたのは敗戦国ではなく、戦勝国であったということです。
アメリカは戦争で経済が潤うという味を占めてベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争へと進んでいきました。旧ソ連は第二次大戦でドイツ軍の侵略を受け、2700万人(日本人の犠牲者が300万人と言われていますので約10倍)もの犠牲者を出したトラウマから、自国周辺に緩衝地帯を築こうと考え、東欧諸国を支配しました。東欧諸国は独立した国家運営ができず、さまざまな悲劇が生まれました。
戦争の教訓が次の悲劇を生む。実に皮肉なことでした。
私が思うに、戦争の種は全てパターンであり、恐れや怒り、プライドや欲に振り回された結果、他への侵略や資源争いへと発展しました。自分を見ていればこんな惨劇にはならなかったと思います。
私自身、他人と争い、比較するパターンは沢山あります。
「負けたくない」「下に見られたくない」「舐められたくない」そう思われたら生きていけないとパターンは思っています。
しかし、これを使うと戦いの連続で、人生がやさぐれてしまう。
何より自分自身が苦しくて生きた心地がしない。
だから、使わない。
先月の合宿で教わった言葉を思い出します。
『如何なる問題も、それを作り出したレベル、意識によって解決することはできない』
まさにそうだと思います。
そして、著者は最後にこう言います。
どうすれば同じ過ちを繰り返さなくなるのかを、我々は考え続けなければいけないと。

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